いつものShopに立ち寄ると
ぴっかぴかの400ガンマが置いてあった。




「ね、ね だれが乗るの? これ」
「へっへ、だれだと思う?」
オヤジはニコニコしながら指さした。



店のカウンターにちょこんと座ってる女の子。 

「えええっっ?」




以前からときどきお店で見かけることがあった彼女。
小柄でおとなしそうな女の子…。
ほとんど口聞いたことなかった。

たぶん…CBX125? だっけ
乗ってたはずだけど?

「中型とって、一番速いバイク乗りたいっていうから…」 
「えぇぇ それで400ガンマ???」

rg400a






以来、ときどき
Shopのツーリングに参加するようになった彼女。

400ガンマで…





その彼女のめちゃ速かったこと。
ぼくらポンコツのナナハンなんてまったくついていけない。

高速なんて走ろうものなら
あっという間に彼女のガンマは遙か彼方に…

後ろを走る僕らは
いつも彼女のガンマのオイルをいっぱい浴びる…



でも、
本当に嬉しそうにガンマを走らせる彼女。
その笑顔見てるだけで
僕らはなんだかめちゃ楽しい気分になれた。







それから半年ほど経ったある日
僕らは、店頭にそのガンマを見つける。

価格札がぶら下げらた彼女のガンマ…。



「なんで? 彼女、売っちゃうの?これ…」
「結婚するんだって。旦那が降りて欲しいって…」


なんだか割り切れない寂しさを覚えた僕ら…。

あんなに楽しそうにガンマを走らせていたのに
ほんとに降りちゃうんだろうか…バイクを




人間にはふた通りある
バイクに乗る人間と乗らない人間…

そんな言葉が頭をよぎる。







あれから20年
彼女…どんなおばさんになってるんだろう。

もうきっぱりバイクとは縁切った人生なのかな?
それとも
もしかしたら…